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それから

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「モーニング・グローリー」オアシス

音楽
モーニング・グローリー
オアシス
エピックレコードジャパン (1995-10-10)
売り上げランキング: 19,592

アーティストやバンドのアルバムを語る時に、「捨て曲なし」という言葉を使うことがある。アルバムを通して聴いている時、その曲を聴かないで別の曲を聴いてしまうな曲、つまり飛ばしてしまうような曲=捨て曲が存在しない、ということだ(と自分は解釈している)。そしてそのアルバムは全編を通してクオリティが高い、ということを表している。

よく色んなところでこの「捨て曲なし」という言葉を耳にするけれど、私にとってそういうアルバムはかなり少ない。性格なのかなんなのかわからないけれど、私はアルバムを聴いている時、よく曲を「捨てる」。そりゃあもう沢山捨てる。どんなに世間の評判が高かろうが捨てる。そんならアルバム聴かんで好きな曲だけ延々リピートしときゃいいやん、と突っ込まれても仕様がないくらい捨てる。ミュージック・イン・ザ・ゴミ箱。

色んな人に聴いてみたいのだけど、そんなに「捨て曲なし」のアルバムって世の中にありますかね? 本当に心から「捨てていない」って断言出来るんですかね? と、私は常々、この「捨て曲なし」という言葉に懐疑的であった。

ところが、である。ある時、私は紛れもない「捨て曲なし」のアルバムを見つけてしまった。手放しで自分が「このアルバムは捨て曲なしだ!」と言える唯一のアルバムを見つけてしまったのである。
それが、オアシスの「モーニング・グローリー」である。

前置きが長くなってしまったけれど、私が「モーニング・グローリー」を語る上で「捨て曲」という言葉は避けて通れないのだ。
実を言うと、私は「モーニング・グローリー」を聴いている時も曲を飛ばすことがある。けれど、この「モーニング・グローリー」はここからが凄い。
なぜなら、曲を完全には捨てさせない、有無を言わせないパワーがあるのだ。リアム・ギャラガーが、まるで「捨ててんじゃねえこの野郎」と言っているかのように、このアルバムの1曲1曲は私を引き止める。だから私は曲を飛ばすことが出来ても、心の中では曲を捨てることが出来ない。このアルバムは全体で1つの宇宙だからだ。宇宙の外には誰も行けない。何も捨てることが出来ない。これぞ私にとっての文句なしの「捨て曲なしアルバム」である。私はこんなパワーを持ったアルバムを、他に知らない。

そんなアルバムの中でも私を惹きつけて止まない曲は、
「Wonderwall」、「Don't Look Bank In Anger」そして「Champagne Supernova」だ。

私には、曲を聴くと特定の色が浮かぶという癖があるのだけれど、「Wonderwall」を聴いた時、とても綺麗な青色が目の前に広がった。その青は静かで美しいのに力強く、そしてどこか切実だった。私はその青に出逢いたいから、今でも頻繁にこの曲を聴く。
「Don't Look Bank In Anger」は言わずと知れた彼らのアンセム。実はこの曲、歌詞を読んでみると意外と切ない曲であることに気づく。私はこの曲をノエルなりの諦めについての曲だと思っている。

そして「Champagne Supernova」では、リアムはこう歌う。

Some day you will find me
(いつかは俺もそんな場所で発見される筈)
Caught beneath the landslide
(奈落の果てまで続く地すべりの下で)
In a champagne supernova in the sky
(シャンペン三昧の生活が約束されたあの世で)

この「捨て曲なし」のアルバムのラストを飾るのになんて相応しい歌詞なんだろう。それまで聴いてきた曲たちが爆発(スーパーノヴァ)を起こして、眩しいくらいに輝き出す。そしてあとには、オアシスを聴いた多幸感が私の体中を満たしてくれるのだ。

私は、ノエルの凄いところというのは、リアムの声を輝かせる曲を作れるところだと感じている(もちろんノエル自身が歌う曲も素晴らしいけれど)。自分自身ではなくて、人の声を輝かせる。それが労働者階級の傍若無人な兄弟の間で起こった。オアシスの奇跡って、多分そういうことだ。その奇跡は約137億年前にビッグバンが起こって宇宙が誕生した奇跡と肩を並べたっていいと思う。

とりあえず、パパッと兄ちゃんに謝っちゃいなよ、リアム。
この宇宙が続く限り、いつだって二人がまた一緒のステージに立つのを待っているからさ。