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それから

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名もなき表情ーー「未来ちゃん」川島小鳥

未来ちゃん
未来ちゃん
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川島小鳥
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この写真集の未来ちゃんが鼻水を垂らしている写真を「いとしい」と思える人とは、私、仲良くなれそうな気がします。

田舎に暮らす小さな女の子「未来ちゃん」(本名は違うらしい)の四季を切り取った写真集。実はこの本、実家の姉の部屋にあったものなのだけど、何気なく見ていたらあっという間に未来ちゃんに夢中になってしまった。
独特のおかしみとも言いますか、それがこの本の魅力だと思う。

そして、幼児が鼻水を垂らしている時に感じるいとしさを、ここまで忠実に再現してくれている写真集はほかにないと思った。
未来ちゃんがほとんど笑っていないのも良い。「自然体」どころか「自然」そのものといった感じだ。
私は、芦田愛菜ちゃんをテレビで見かける度に常々違和感を感じていたのだが、それは多分、子供にしては笑顔が多すぎるからだと思う。なんというか、子供とはもっとぽかんとした表情をしている生き物であると私は思っている。その笑っていない、でも無表情でもない、名もなき表情の中に、言葉で表せないたくさんの感情が詰まっている、それが子供の魅力なんじゃないかな。
この写真集はそういった名もなき表情を素晴らしく捉えている。
そしてそれがあるからこそ、「笑顔」っていう名のある表情が本当に美しい。
(ちなみに、芦田愛菜ちゃんのことが嫌いなわけではありません。逆に笑顔が多すぎるから心配になるっすよ)

あとは余談になるけど、部屋がすんごい散らかってるのがいいんだよな。田舎の家の雑然とした感がすごい出てる。わけのわからない物がもやもやと脈絡もなく置いてあるあの感じ!
それから、この写真集にはおじいちゃんとお姉ちゃん(かな?)は出てくるけど両親は出てこない。
意図的なのかどうかわからないけど、それがものすごいノスタルジーを醸し出す良い要因になってるんだよね。「実家に帰ってきて久しぶりにおじいちゃんおばあちゃんに会いましたー」みたいなね。そういう丁寧な演出(と言っていいのかわからないけれど)もこの本を凄くいとしいものにしている気がする。

未来ちゃんの未来に幸あれ。凄く素敵な写真集です。