恋の終わりとタクシー
この前、好きな人の部屋に行った時、
「好きじゃない」と、言われた。
「好きじゃないけど、一緒に部屋にいるとそーいう気分になってしまうから、辛い」と。
はあ、そうですか。なるほど男の人ってそういうもんなんだ。
と、わかってはいたけれどはっきり言葉で言われるとけっこう傷ついた。
けれど、だからと言って泣くほど私は若くないし。色々経験して強くもなったし。だけどなんかその自分の強さが、どこか切なかった。
「私のこと好きになればいいんですよ。おすすめしますよ」
なんかそんなことも言ってみたけれど、好きな人は、
「そういうのは、怖い」
と言った。
怖いのか、そうか、私は怖いのか。私には0か100しかないのが怖い。そんな風なことも言われた。
人の気持ちを変えることはできないって悟った時が、たぶん恋の終わりなんだな。と最近になってやっとわかった。そんな簡単なことを知るために、私はこんな経験を今まで何度も繰り返している。それを無駄な時間だったと言ってしまう勇気は、私にはまだなくて。中途半端な強さが、辛い。
帰りに乗ったタクシーの運転手さんが無口な人で、何も喋りかけてこなかったことが、嬉しかった。
* * *
えこさんのブログ「バンビのあくび」で「私の好きなブログ」として紹介していただきました。
bambi-eco1020.hatenablog.com
すごく嬉しかったです。うまくいくこと、いかないこと、色々あるけれど、これからも文章を書き続けていこうと思うエネルギーになりました。改めて、読者の皆様にお礼申し上げます。ありがとうございます。