素人の文章を読むこと

昔上司に言われた言葉で印象に残っている言葉がある。私が「ブログを書いている」という話になった時に、

「俺、素人が書いた文章を読むのに自分の時間を割きたくないんだよねえ」

というひと言を言われた。なるほどわからんでもない。わからんでもないが、何かが私の中で長年引っかかっている。

確かに、出版されている本にはお金という価値がつけられていて、それはほとんど何らかのプロが書いたものだから、一定のクオリティが保証されているのかもしれない。

ただ、私は素人の書いた文章には素人にしか放てない煌めきのようなものが必ずあると感じていて、それは忖度のなさだったり目の付けどころの面白さだったり、肩の力の抜けたゆるさだったりする。手垢のついてない他人の日常を垣間見れる感じが好きだったりもする。

ブログはオワコンと言われて久しいけれど、私はなんだかんだこの場所を手放せないでいるし、今日も素人の文章を求めてはてなブログを彷徨っている。だから、はてなブログさんには、もう少し細々とやっているブログにも目が留まるような場所を作ってもらいたい（昔は新着記事ページとかあって良かったんだけどなあ）。

もちろん、プロの書いた文章を摂取することだって大事。でも、ある知り合いのお洒落な人が言っていた、「高い服と安い服、両方を上手に取り入れてこそ本当のお洒落な人だと思う」。
なんとなく私が文章を読むスタンスもこれに似ていて。高い服がプロの書いた文章なら、安い服が素人の書いた文章ということになって、要はそのふたつをバランス良く楽しむのが楽しいなと感じている。あくまで私の場合はだけど。

もし私の書いた文章が誰かのブログ好きの目に留まって、少しでも心に残ってくれるのならこれ以上嬉しいことはない。
そんなことを思いながら、今日もポチポチと文章を紡ぐのでありました。