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恋する映画ーー「忘れられない人」

忘れられない人 [DVD]
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20世紀 フォックス ホーム エンターテイメント (2002-02-08)
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これ、普通だったら絶対に絶対に見ないタイプの映画。深夜にテレビでやっていて偶然見ることが出来た(ちなみに、この作品の直前には「ハンニバル」が放送されていた。どんなラインナップだよ)。
不良に襲われそうになる女子→それを助ける男子→やがて恋に落ちる二人→けれど男子の心臓は弱っていて余命が……って、どこの携帯小説だよ! ってあらすじである。あらすじだけ見ても面白いところがひとっつもない。おまけにファッションは90年代アメリカのダサさ全開。何その髪型? って終始突っ込み入れちゃう感じ。でも、すごく良かった。

携帯小説のようなあらすじ以上のことは何も起きない。なのに、いちいちすべてがキラキラと輝いている。これは演出の力なのか、演じている役者の力なのか。
まず、クリスチャン・スレーター演じるアダムの「変わってるけどよく見たらチャーミング」っていうところがかなりツボを押しまくる。昔から、みんな大好きイケメンよりも、勉強も運動もそんなに出来ないしミシュランマンみたいな変なズボン履いてるけど、小学生のくせに「踊る大走査線」に引くほど詳しくて笑顔が可愛い男子、とかが好きだった私にとってはツボもツボである。このアダムがあり得ないほど純粋でよくよく考えたら「お前、ストーカーじゃね?」って行為も吹き飛ばすほどの愛らしさなんである。

マリサ・トメイ演じるキャロラインが、アダムの飼っている犬について、「名前は?」と訊くと、「不思議なんだけど、こいつ名乗らないんだよね」みたいに答えるアダム。やばいよやばいよ! 出川だよ! なにそのセンス!
正直、最初は「変な人……」と引き気味だったキャロラインも、徐々にアダムの魅力に気づき、母性全開で最終的には「私、あなたに恋をしたわ……」と呟いてしまう。普通だったら野暮な台詞もすとんと心に落ちてくるのは、多分、私がこの映画に対して思ったことそのまんまだったからだと思う。そう、私はこの映画に恋をした。

その後、キャロラインが友達に「私、アダムと付き合ってるの」と告白する時のキラキラした表情が本当に美しい。
んで、このキャロラインの女友達がまたいい味出している。キャロラインに対して、「あんた何もかも中途半端よね」とかズバッと言っちゃう清々しさ。こんな友達欲しいと素直に思う。

あらすじとかファッションのダサさとか全て超えてったところに連れてかれた。そんな奇跡が起きちゃう魔法のような1本。たまにこういうことが起こっちゃうから映画を見るのは止められない。本当に素敵な作品です。